在庫管理

在庫管理のロケーション管理とは?棚番設計・移動履歴・ピッキングの基本

在庫はあるはずなのに見つからない、担当者によって保管場所の呼び方が違う、出荷のたびに倉庫内を探し回る。このような問題は、在庫数量の管理だけでなく、商品が「どこにあるか」を管理するロケーション管理の設計が曖昧なことから起こります。ロケーションとは、棚・列・段・間口など、在庫を置く場所を識別するための単位です。この記事では、棚番の付け方、入荷や移動の履歴、ピッキング時の使い方までを、現場で運用しやすい順序で解説します。

公開日:2026年9月29日 更新日:2026年9月29日
在庫管理のロケーション管理とは?棚番設計・移動履歴・ピッキングの基本
目次

この記事で分かること

  • ロケーション管理が必要になる理由と、数量管理との違い
  • 倉庫の区画と棚番を設計する際の基本ルール
  • 入庫・移動・出庫の履歴に残すべき情報
  • ピッキングの迷いを減らす固定棚、フリーロケーション、ゾーンの考え方
  • 紙や表計算からシステムへ移行するときの段階的な進め方

ロケーション管理とは何か

ロケーション管理は、在庫品目ごとの数量に加えて、保管場所と状態を記録し、必要なときに同じ情報を参照できるようにする仕組みです。たとえば商品Aが100個あるという記録だけでは、倉庫のどこへ取りに行けばよいか分かりません。「1号棟・B列・03棚・2段目に60個」「検品待ちエリアに40個」のように、場所と状態を分けて管理することで、在庫を探す時間や取り違えを減らせます。

数量管理は「いくつあるか」を中心に考えます。一方でロケーション管理は「どこに、どの状態で、いつからあるか」を扱います。入荷直後の検品待ち、販売可能な通常在庫、返品確認中、出荷用に取り置いた在庫などを同じ商品コードだけで集計すると、実際に使える数を誤って判断しやすくなります。保管場所を識別子として持たせると、状態ごとの在庫が見えるようになります。

ロケーション管理の目的は、倉庫を細かく分類すること自体ではありません。入庫する人、補充する人、ピッキングする人、棚卸しをする人が、同じルールで場所を特定できることが大切です。現場で誰も覚えられない複雑なコードは、登録ミスや口頭確認を増やします。作業者が歩く導線と、商品が動く頻度を見ながら、必要な精度で区画を分けます。

数量管理だけでは起きやすい問題

保管場所を持たない一覧表では、出庫担当者が商品を探すために複数の棚や担当者へ聞き回ることになります。見つかったとしても、別の担当者が別の場所へ移していると記録がすぐ古くなります。先に出庫した数量を後からまとめて減らす運用では、帳簿上の数量と現物の場所が一致しません。結果として、欠品に気付くまでの時間が延び、急な補充や納期回答にも影響します。

ロケーションを登録する場合は、商品コード、商品名、ロットや期限、数量、保管場所、在庫状態を同時に扱えるようにします。すべての項目を初日から完璧に入力しようとすると定着しにくいため、まず出荷に必要な場所と数量を揃え、次にロットや期限など業務上必要な属性を加える進め方も有効です。

倉庫の通路と棚を区画に分け、棚番を見やすく表示しているロケーション管理のイメージ

棚番設計の基本と決め方

棚番は、現場で見たときに位置関係が想像でき、作業指示や検索結果に同じ形で表示できることが重要です。一般的には、建物や棟、エリア、通路、列、棚、段、間口などを順に表します。実際の構成は倉庫の広さや棚の種類に合わせて決めますが、同じ意味の数字を複数の場所で使わないよう、各要素の役割を最初に定義します。

たとえば「A-03-02-04」を、A棟・03通路・02列・04段と読むルールにすると、コードを見ておおよその場所を推測できます。棚の間口まで識別する必要があれば、最後に間口番号を足します。区切り記号を使うか、固定桁の数字を使うかは、ラベルの読みやすさとシステム側の検索条件を見て選びます。ゼロ埋めを採用する場合は、1と01を混在させないことが大切です。

先に倉庫を区画に分ける

棚番を考える前に、倉庫を役割で区切ります。入荷した商品を一時的に置く荷受けエリア、検品を行うエリア、通常保管エリア、補充用の予備エリア、出荷前の検品エリア、返品や不良品の隔離エリアなどです。場所の役割が異なるのに同じ接頭辞を使うと、作業者が商品を取り違えやすくなります。状態を表すエリアは、通常在庫と視覚的にもコード上でも区別すると運用が安定します。

通路の番号は、入口から見た順番、または作業者が実際に歩く順番で付けます。左右の棚を別々に数える場合は、進行方向を固定し、偶数側と奇数側のどちらが右かを決めておきます。棚の増設を見込む場合は、現在の棚だけを連番で詰め切らず、一定の余白を残します。ただし、空き番号を多く残しすぎると、何番が実在するのか分かりにくくなるため、図面や棚マスタで補います。

棚番を作るときのルール

  • 一つの棚番が示す物理的な場所を一意にする
  • コードを左から右、入口から奥など、読む順番を統一する
  • 数字と英字の意味を固定し、担当者の記憶に頼らない
  • 棚を増設したときの追加ルールを先に決めておく
  • 検品待ち・返品・廃棄待ちなど、通常在庫と異なる場所を明示する
  • ラベルのサイズ、貼る高さ、向き、読み取り方法を揃える

棚番のルールは文書にするだけでなく、棚の入口や作業端末で確認できるようにします。新しい人が入ったとき、現場を案内する担当者がいなくても理解できる状態が理想です。ラベルは遠くから人が読める文字サイズにし、バーコードを使う場合は照明や反射、印字の濃さも確認します。読み取れないラベルは、手入力の例外処理を増やしてしまいます。

管理単位 例 向いている用途
エリア 入荷、通常保管、出荷、返品 状態や作業工程を大きく分ける
通路・列 03通路、B列 歩行ルートと棚の位置を特定する
段・間口 02段、04間口 同じ棚の中から取り出す位置を特定する
仮置き場所 ST-05、検品待ち-02 一時保管を通常棚と区別する

固定ロケーションとフリーロケーション

固定ロケーションは、商品ごとに定位置を持たせる方法です。担当者が覚えやすく、補充やピッキングの説明も簡単です。一方で、季節商品や入荷量の変動が大きい商品では、定位置を空けるために余分な面積が必要になります。フリーロケーションは空いている場所へ商品を置き、商品と場所の組み合わせを都度登録する方法です。保管効率を上げやすい反面、登録を省略すると所在不明になります。

どちらか一方に統一する必要はありません。出荷頻度が高い定番品は固定棚、入荷量が変動する商品や大型商品はフリーロケーションというように、品目の性質に応じて使い分けられます。混在させる場合は、商品マスタに「固定」「可変」の区分を持たせ、作業者が置き場所を判断しなくてもよい指示を出せるようにします。

在庫移動履歴に残すべき情報

ロケーション管理を定着させるには、今の場所だけでなく、そこへ至った移動を追えることが必要です。入荷後に検品エリアから通常棚へ移した、補充のために予備棚から前面棚へ移した、返品を隔離した、といった行為を移動履歴として記録します。現在庫だけを上書きする運用では、数が合わないときにどの作業で差が出たかを調べられません。

最低限、移動日時、移動種別、商品コード、数量、移動元、移動先、担当者を記録します。ロットや期限を扱う商品ではロット番号や期限も対象にします。入庫や出庫の伝票番号、受注番号、返品番号など、元の業務と結び付けられる番号を持たせると、後から伝票を探す時間を短縮できます。移動理由も、補充、棚替え、棚卸し調整、返品、破損などの選択式にしておくと集計しやすくなります。

移動の種類を整理する

移動履歴には、物理的な場所が変わる移動と、状態だけが変わる処理があります。検品待ちから販売可能へ変わる場合、現物が同じ場所にあっても在庫状態が変わります。逆に、同じ商品を別の棚へ運ぶ場合は、状態が同じでも場所が変わります。これらを一つの自由記述欄で管理すると、集計や検索が難しくなるため、移動種別と状態変更を分けて登録できる構造が扱いやすいです。

代表的な種別として、入荷、棚入れ、補充、棚替え、ピッキング、出荷、返品、隔離、廃棄、棚卸し調整を用意します。種別の数は現場が選べる範囲に絞ります。細かく分けすぎると、担当者が迷って誤った種別を選びます。月次の改善で本当に必要な分類だけを残し、使われない分類は統合します。

履歴が役立つ場面

在庫数が合わないときは、最後に帳尻を合わせるのではなく、対象商品の移動履歴を時系列で確認します。移動元と移動先が同じ、数量がマイナスになっている、同じ伝票が二重登録されている、といったパターンを見つければ、原因を絞り込めます。担当者ごとの記録を責めるためではなく、登録画面や作業手順のどこに無理があるかを見つけるために利用します。

棚卸しでも履歴が役立ちます。棚卸しの前後で移動が集中している時間帯を確認し、カウント中の入出庫を止めるか、仮置きエリアへ分けるかを判断できます。棚卸し差異を調整した場合は、実数、帳簿数、差異数、承認者、理由を残します。調整だけを繰り返すと、差異の原因が見えないままになるためです。

商品コードと移動元・移動先・数量を記録した在庫移動履歴の画面イメージ

ピッキングを安定させるロケーション運用

ピッキングは、指示に従って商品を取り出し、数量や品目を確認して出荷へ渡す作業です。ロケーションが整っていても、指示の並びと現場の歩行順が合っていなければ、作業者は倉庫を往復します。商品コードだけを表示するのではなく、棚番、商品名、数量、必要なロットや期限、次に向かう場所を同じ画面や帳票に示すと、確認の回数を減らせます。

出荷頻度に応じて棚を配置する

出荷頻度の高い商品を入口や作業台の近くへ寄せ、重量物や大型商品は安全に扱える高さへ置きます。軽量で壊れやすい商品と、液体や粉体など周囲へ影響しやすい商品も、保管条件を分けて考えます。頻度だけで配置を決めると、補充の歩行距離が増えることがあるため、ピッキングと補充の両方の導線を確認します。

同じ注文で一緒に出る商品を近くに置くと、歩行距離が短くなる場合があります。ただし、取り違えやすい似た商品を隣に集めすぎると、確認ミスにつながります。商品名やパッケージが似ている品目は棚を分け、棚札やバーコードの位置を変えるなど、視認性を優先します。配置替えを行ったら、棚マスタ、ラベル、ピッキング指示を同じタイミングで更新します。

先入れ先出しと期限管理

賞味期限や使用期限、製造ロットを扱う商品では、最も古い在庫から出す先入れ先出しが基本になります。ロケーションだけでなく、ロットや期限をピッキングの条件に含め、作業者が選ぶ順番を迷わないようにします。期限が近い商品を別エリアにする方法もありますが、保管場所を分けた場合は、通常在庫との合算条件を明確にします。

期限を入力しない商品と、入力が必須の商品を混在させる場合は、商品カテゴリやマスタで必須項目を切り替えます。入力欄をすべて必須にすると、期限が存在しない商品で仮の値を入れる運用が生まれます。逆に期限が必要な商品を任意にすると、出荷時の確認に戻ってしまいます。現物と業務ルールに合わせて、項目の必須性を設計します。

シングル、トータル、ゾーンピッキング

一つの注文を最初から最後まで集めるシングルピッキングは、少量の注文や品目数が少ない現場で始めやすい方法です。複数注文分をまとめて集め、後で注文別に仕分けるトータルピッキングは、同じ商品を何度も取りに行く回数を減らせます。仕分けの間違いを防ぐため、注文番号と仕分け先を明確にします。

倉庫の区域ごとに担当を置くゾーンピッキングは、広い倉庫や品目が多い現場に向きます。ゾーン間で商品を渡すタイミング、箱や台車の識別、欠品時の連絡方法を決めておく必要があります。作業方式は流行で選ばず、注文数、1注文あたりの品目数、作業者数、棚の距離を見て試行します。最初から全体を変えず、一区画や一つの出荷波で効果を測ると調整しやすくなります。

棚番順に並んだピッキングリストを確認しながら商品を集める倉庫作業のイメージ

ロケーション管理を始める実務手順

ロケーション管理の導入は、システムを選ぶ前に現状の棚と作業を把握するところから始めます。倉庫の図面や手書きの棚配置を用意し、実際に商品が置かれている場所、仮置きが発生する場所、作業者が迷う場所を確認します。帳簿上の棚と現物の棚が違う場合は、正しい場所を決める前に差異を整理します。

現状を棚卸しする

棚卸しでは、商品コード、商品名、現物数量、現物の場所、在庫状態、ロットや期限の有無を記録します。商品コードが貼られていないもの、同じ箱に複数の商品が入っているもの、返品と通常在庫が混ざっているものを個別に洗い出します。ここで見つかる例外は、入力項目や運用ルールを決める材料になります。

棚の測量や棚札の写真も、設計の手掛かりになります。通路幅や作業台の位置は、安全面と歩行距離に関わります。現場の担当者には、よく探す商品、間違えやすい棚、補充が滞る時間帯を聞きます。管理者だけで決めた棚番は、実際の作業動線とずれることがあるためです。

マスタと帳票をそろえる

商品マスタでは、商品コードを一意にし、販売単位、入数、重量、保管条件、ロットや期限の管理要否を決めます。棚マスタでは、棚番、エリア、利用状態、容量、温度帯などを管理します。帳票や画面の項目名を、現場が使う言葉に寄せることも大切です。「ロケーション」と「棚番」を同じ意味で使うなら、名称を統一し、別概念として扱うなら定義を明文化します。

バーコードを採用する場合は、商品コード用、棚番用、伝票用など、何を読み取っているかを作業者が理解できるようにします。読み取り順を決め、読み取りに失敗した場合の再確認方法も用意します。バーコードがない商品のために手入力を残す場合は、手入力した理由や承認を履歴に記録すると、例外が増えていないか確認できます。

小さく試してから広げる

最初は出荷頻度の高い商品と一つのエリアを対象に、棚番、移動履歴、ピッキング指示を試します。試行期間中は、ピッキング時間、探し物の回数、移動登録の漏れ、出荷ミスの件数を確認します。作業者から、入力項目が多い、ラベルが読みにくい、指示の順番が歩行に合わないといった意見を集め、手順を直します。

試行が安定したら、対象エリアと商品を増やします。棚替えのたびにルールが変わると混乱するため、棚番の基本構造や移動種別はできるだけ維持します。例外が必要な場合は、例外を増やす前に既存のルールで表現できないかを確認します。導入計画は、現場の繁忙期、棚卸し、移転やレイアウト変更の予定と合わせて組みます。

よくある失敗と改善の考え方

よくある失敗は、棚番を作ったあとに移動登録を省略することです。棚番のラベルを貼っても、商品を移した時点で記録が更新されなければ、システム上の場所は古いままです。移動の入力を特別な事務作業にせず、棚入れや補充の作業の中に組み込みます。バーコードを読む、数量を確認する、移動を確定する、という手順を現物の動作と合わせます。

もう一つは、仮置き場所を棚番として管理しないことです。荷受け後の箱が通路や作業台の下に置かれると、帳簿にはない場所が発生します。仮置き場所にも識別子を付け、いつまでに棚入れするかを決めます。期限を超えた仮置きは一覧で確認し、担当者へ通知できる運用にします。

棚番を細かくしすぎることも、定着を妨げます。箱単位で位置を変える必要がないのに間口の奥まで登録すると、入力負荷が増えます。逆に、一つのエリアに大量の商品を置いて商品ごとの場所が分からなければ、ピッキング時の探索が残ります。作業時間と移動頻度を測り、必要な粒度を決めます。

表計算ファイルを使う場合は、同じファイルを複数人が別々に編集して更新が分岐しないようにします。入力規則、商品コードと棚番のマスタ、移動履歴の追記欄を分け、過去行を上書きしない形にすると追跡しやすくなります。件数や同時利用者が増えたら、運用に合わせて専用システムやWebシステムへ移行する検討を行います。

修正で済むか、作り直すべきか迷ったら

現状を確認し、修正・保守・刷新のどれが現実的かを整理します。

効果を確認する指標

ロケーション管理の効果は、在庫金額だけでは判断できません。ピッキング1件あたりの作業時間、商品を探すために立ち止まった回数、棚番が未登録の移動件数、出荷後に発覚した取り違え、棚卸し差異の件数など、現場の負荷と正確さを表す指標を組み合わせます。導入前の値を一度測り、導入後も同じ条件で比較します。

入荷から棚入れまでの時間も重要です。荷受け後に仮置きが長引くと、在庫として利用できるまでの時間が延びます。棚入れの完了時刻を記録し、エリア別や担当別に偏りがないかを確認します。補充の回数と補充1回あたりの数量を見れば、前面棚の容量や発注単位が適切かも検討できます。

数字を改善につなげる

数値は担当者を評価するためだけに使うのではなく、レイアウトや画面、ルールを改善する材料にします。たとえば探し物の回数が多い棚は、棚番の見え方、似た商品の配置、移動登録の漏れを確認します。ピッキング時間が短くても出荷ミスが増えたなら、集める順番だけでなく照合の方法を見直します。

指標は多くても毎日確認できません。日次では未登録移動や出荷ミスなど、すぐ対応できる項目を確認し、週次では作業時間や仮置き滞留、月次では棚卸し差異やレイアウト効果を見ます。指標ごとに、異常が出たときの担当者と確認期限を決めておくと、数字が報告だけで終わりません。

システム化するときの確認ポイント

ロケーション管理のシステムを選ぶときは、機能一覧だけでなく、現場の一連の作業を再現できるかを確認します。入荷、検品、棚入れ、補充、ピッキング、出荷、返品、棚卸しを、どの端末でどの順番に入力するのかを具体的に試します。ネットワークが不安定な場所、ハンディ端末を使えない場所、ラベルが読みにくい場所など、例外時の操作も確認します。棚番と在庫数量を一つの流れで扱う方法は、在庫管理システムの導入例を確認すると、自社の検討項目を整理しやすくなります。

既存の販売管理や会計、受注、購買のデータと連携する場合は、商品コード、単位、在庫状態、更新のタイミングをそろえます。連携できない場合に二重入力が残ると、ロケーション管理を始めても情報が分かれます。最初に必要な連携を整理し、手作業を残す場合は誰がいつ照合するかを決めます。新しい仕組みの導入前に、現状の課題と優先順位を整理したい場合は、開発前診断・ロードマップで業務の状態を確認できます。

小規模な倉庫や限られた商品から始める場合は、全機能を一度に導入する必要はありません。棚番と移動履歴を先に整え、ピッキングや棚卸しを段階的に追加する方法もあります。自社の現場に合わせた在庫管理の進め方は、在庫管理システムの機能整理も参考になります。

修正で済むか、作り直すべきか迷ったら

現状を確認し、修正・保守・刷新のどれが現実的かを整理します。

ロケーション管理に関するFAQ

棚が少ない倉庫でもロケーション管理は必要ですか?

必要です。棚が少ない場合でも、通常在庫、検品待ち、返品、出荷待ちなどの状態が混ざると所在確認に時間がかかります。まずはエリア単位や棚単位で場所を分け、商品コードと数量、状態を記録するところから始めると導入しやすくなります。

固定ロケーションとフリーロケーションはどちらがよいですか?

商品の出荷頻度と入荷量、倉庫の広さによって変わります。定番品は固定、変動が大きい商品はフリーという組み合わせも可能です。フリー方式を使う場合は、置いた場所をその場で登録し、未登録の仮置きを残さない運用が前提になります。

棚番に商品コードを入れてもよいですか?

商品コードを棚番に埋め込むと、商品移動や棚替えのたびにラベルを変えることになります。場所を表す棚番と、商品を表す商品コードは分けたほうが、棚の用途を変更しやすくなります。固定棚であっても、棚番は場所の識別子として管理する方法が扱いやすいです。

移動履歴はいつ登録するべきですか?

原則として、現物を移動させる作業と同じタイミングで登録します。後でまとめて入力する場合は、入力漏れや数量の記憶違いが起こりやすくなります。通信や端末の都合で即時登録できない場合は、仮記録の方法と、何分以内に正式登録するかを決めておきます。

ロケーション管理の導入効果はどのように測れますか?

ピッキング時間、探し物の回数、未登録移動、出荷ミス、棚卸し差異、仮置きの滞留時間などを導入前後で比べます。すべての指標を同時に改善しようとせず、現場の課題に直結する二つか三つから始めます。作業者の意見と数値を合わせて、レイアウトや入力手順を調整します。

まとめ

ロケーション管理は、在庫の数量に保管場所と状態を結び付け、必要な商品を迷わず取り出せるようにする仕組みです。棚番は倉庫の区画と作業動線に合わせて一意に設計し、入庫・移動・出庫の履歴を現物の動作と同じタイミングで記録します。固定ロケーションとフリーロケーションは商品特性に応じて使い分け、ピッキングの方式も注文数や倉庫の広さに合わせて試します。

導入では、現状の棚卸し、マスタの整理、ラベルと移動種別の統一、小さな範囲での試行を順番に進めます。最初から複雑な仕組みにせず、探し物や入力漏れが減るかを指標で確認しながら対象を広げることが、現場で続く管理につながります。

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